コードとケーブル
コードは導体を絶縁体で覆ったもので、
電気用品安全法により、小型電気機器の内部配線や電源、制御信号など、
機器と共に移動することを前提に規格された電線。
例)機器電源供給ケーブル、ディスプレイの機内配線など
ケーブルはさらに丈夫な外装に覆われたもので、
電気事業法により電気工事士が配線すべき固定配線に使用される電線。
例)屋外電力供給電線、ブレーカーからコンセントまでの屋内固定配線
「コード」と「ケーブル」で由来が違うようだが、
一般には触れることのないものがケーブルと思って良いかと。
商品ラインナップで混在することもあるが、大は小を兼ねても、小は大を兼ねない。
「ケーブル」を使用すべきところに「コード」は使用できない。
漏電や火災などの事故のもとである。
交流の極性表記
一般家庭では交流電源は200Vで引き込み分岐し100Vで配線されている。
交流にも極性がありN,L,Eで表される。
N(ニュートラル、中性線、接地側など)配線色は白
L(ライブ、ライン、負荷側、電圧側など)配線色は黒
E(アース、グランド、接地)配線色は緑もしくは、緑と黄色のスパイラル
用語として「接地」と「接地側」には使い分けがあるので気をつける。
検電器と呼ばれる極性を簡易に調べる計器で、
ランプが光ったり、音が鳴ったり反応する方がL側になる。
電源を最初からやると長くなるので、この辺で。
電源コードの極性
ケーブルには工事による間違いがないように明確に色分けされているが、
コードにはそこまでの規制がないらしい。
どちらをN側にすれば良いか困る。
平形コード、平行線などと呼ばれる
ビニル系だとVFF(耐熱60℃)、HVFF(耐熱75℃)、
ゴム系だとHHFF(耐熱90℃)、NNFF(耐熱75℃)、
に代表される電線を想定する。
余談だが耐熱というのは熱風や照明などの外的要因に対してだけではなく、
通電すると電線自身の導体も発熱するため、耐熱温度が高ければ許容電流の向上が見込まれる。
大電流が長時間流れても絶縁体が溶けにくいともいえる。
あくまで苦い経験談から。
閑話休題。
機器内ではヒューズや保護回路はL側に設けられているため、
プラグを差す方はどちらでも良いわけではない。
交流電源は大雑把に言えば、L側100VがN側0Vに向かって流れている。
L側の保護回路が働けばN側0Vが残ることになるが、
N側が先に断線すればL側100Vが行き場を失い事故につながる。
絶縁被覆が「白黒」となっている場合は明確に白がN側でよいのだが、
オケタニは平形コードは単色を使用することが多い。
とあるメーカではコード全長に突起があるため「極性識別が容易」とされているが、
どちらに使用するかはちょっと調べても出てこない。
原初の答えにたどり着くまでが長い旅になりそうだ。
オケタニは大昔、まだテレホタイムだけが常時接続だったころ、
イベント分電盤工事中の電気工事士のおじさんに言われた、
「なんか書いてあるほうがニュートラルや」
「ニュートラルって大事やからゴチャゴチャ書いてある」
という言葉を信じて生きてきた。
以来、オケタニは電源コードの極性を
被覆にメーカー名や製造年などがプリントされていたり、ラインや突起が全長に引かれていたり、
被覆を剥くと導体に墨が施されている方をニュートラルとしている。
思えば電気用品の中には、Whiteの「W」が刻印されたニュートラル端子があったりする。
「なんか書いてあるほうがニュートラルや」
あとがき
諸説あります。