愛用のハンダ
日本アルミットさんの共晶ハンダKR-19RMA
僕の仕事では機器を、身につけたり、振り回したり、
ハンダ付け部にストレスがかかることが多いため、
ねばりを重視し、見た目の仕上がり、価格などを吟味した結果、
無洗浄ということもあり、今はこれに落ち着いている。
共晶はんだというのは錫63%と鉛の合金で、
融点が錫232℃、鉛327℃を合金にすると200℃程度まで下がり、
冷却すると単体の約2倍の強度をもつ。
KR-19RMAは錫60%の合金で融点が183℃、
電子部品を熱劣化させない温度で作業ができる。
ハンダ付けにはフラックス(ヤニ)が必須で、
作業の障害となる酸化皮膜を取り除いてくれる。
通常出回っているハンダには中心部分に練りこまれていることが多い。
しかし、うまくハンダが載らなかったり、玉になったりする場合は、
フラックスが不足しているかもしれないので別途、液体フラックスを用意するのがよい。
また、無洗浄ではないフラックスには、
活性剤に塩基性有機化合物が多く含まれており、
残渣で金属を腐食してしまうため、作業後は洗浄除去が必要だ。
KR-19RMAのRMAというのはRosin Mildly Activatedの略称で旧米国軍用規格。
腐食性の弱い活性剤を使用しているという表記である。
リールに無洗浄と記載されているのは、
練りこまれているフラックスの残渣で金属腐食しにくいということである。
当然別売りのフラックスも無洗浄のもの用意すべきである。
僕はそれでも完成品は可能な限り洗浄してコーティングする。